japan2020 人工知能と日本再考→再興

不易流行---変わらない真理と変わるトレンド

自動運転の仕組み

f:id:japan2020:20140628221655j:plain

 ザックリ言うと、自動運転の可否はコンピュータが視覚を獲得できるか否かにかかっている。要するに、どうすれば目を持たないコンピュータが周りを正しく認識できるかという問題になる。自動運転の仕組みは、コンピュータに目を持たせることにあると言っても過言ではない。

 グーグルマップに代表される地図が整備され、GPSも機能が充実してきたが、それだけでは自動運転はできない。何度も言うが、コンピュータが機能的に目を持つことが必要である。

 物理的に、つまり、「ハード」的にコンピュータの目に相当するのは、各種センサーである。センサーにはライダーやレイダー、可視光のステレオカメラなどがある。周りの状況を正しく認識するためには、当面、これらの一つだけでは情報が不足するので、複数を効果的に組み合わせて用いる必要がある。

 次に、事前に保持している地図情報に加えて、当該時点でセンサーにより得られたデータを「ソフト」を用いて統合および分析して、周りの状況を正しく把握する必要がある。その解析の結果、得られるのが自動車の周辺の3D地図ということになる。

 自動運転は、この3D地図をもとに、ハンドルを切り、加速減速をすることとになる。これが、AIカーによる自動運転のザックリした仕組みだ。

 すなわち、人が主に目から情報を得て、脳内部に無意識に作成している状況認識図と同等の3D地図を、AIカーが「ハード」と「ソフト」を用いて作れるか否かがポイントになる。