自動運転は破壊的イノベーションだ!
トヨタを始めたする自動車メーカーは、「イノベーションのジレンマ」に陥る可能性がある。
ハーバード大学のクレイトン・クリステンセン教授は、既存の大企業が破壊的イノベーションにより新興企業との競争に敗れる状況を「イノベーションのジレンマ」という概念を用いて説明した。
自動運転は「イノベーションのジレンマ」における破壊的イノベーションだ。トヨタを始めとする自動車メーカーにとって、自動運転へ本格参入することは「既存の事業をカニバリズムによって破壊する」危険性を意味している。それゆえ、自動運転という破壊的イノベーションの先にある新興市場への参入が遅れる懸念がある。
多くの自動車メーカーがクルマを売るため「走る喜び」をアピールしている。しかしながら、自動運転は「走る喜び」とは、対極にある概念だ。自動運転が利用者に提供するものは「走る喜び」ではなく、「運転の煩わしさからの解放」だ。
自動車メーカーが守るべき既存事業を持っていることは十分に理解している。しかし、だからと言って、自動運転におけるライバルであるグーグルの独走を許して良いとは思えない。
日本の自動車メーカーが「イノベーションのジレンマ」に陥らないことを祈っている。