japan2020 人工知能と日本再考→再興

不易流行---変わらない真理と変わるトレンド

グーグルはクルマを「モノ」から「サービス」へ変えようとしている

f:id:japan2020:20140710204546j:plain

 自動運転で先行しているグーグル。彼らはクルマをモノからサービスへ変えようとしている。

 グーグルは、とにかく普通の会社ではない。地球の全ての場所を宇宙からズームアップして見られるグーグル・アースや、どんな街並みでも見られるグーグル・マップのストリート・ビューといったサービスを提供しようとする企業なんて、グーグルが出て来るまでは考えられなかった。

 グーグルを創業したラリー・ペイジセルゲイ・ブリンは、今から10年前、投資家に向けて手紙を書いた。その冒頭は以下の言葉で始まっている。「グーグルは従来の会社とは違う。我々は、そんなものになるつもりはない。」

 

 グーグルは自動運転をオンデマンド・サービスで提供しようとしている。今月3日、セルゲイ・ブリンベンチャー・キャピタルの年次会議で、以下のような発言をしている。

 「現在、市街地の30~50%が駐車のために使われている。人々が自家用車を持つことを止めて、必要なときに自動運転のクルマを使うようになれば、駐車スペースは不要となり、交通渋滞も解消される。」

 グーグルが自動運転の実験を始めた当初、グーグルが自動運転のクルマを販売するつもりなのか、と思っていた。しかし、グーグルは自動運転のクルマを売るつもりはない。グーグルはクルマを、人々が買うモノではなく、人々が利用するサービスとして提供しようとしている。

 日本の自動車メーカーや部品メーカーは、その点を忘れない方が良い。