グーグルはクルマを「モノ」から「サービス」へ変えようとしている
自動運転で先行しているグーグル。彼らはクルマをモノからサービスへ変えようとしている。
グーグルは、とにかく普通の会社ではない。地球の全ての場所を宇宙からズームアップして見られるグーグル・アースや、どんな街並みでも見られるグーグル・マップのストリート・ビューといったサービスを提供しようとする企業なんて、グーグルが出て来るまでは考えられなかった。
グーグルを創業したラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンは、今から10年前、投資家に向けて手紙を書いた。その冒頭は以下の言葉で始まっている。「グーグルは従来の会社とは違う。我々は、そんなものになるつもりはない。」
グーグルは自動運転をオンデマンド・サービスで提供しようとしている。今月3日、セルゲイ・ブリンはベンチャー・キャピタルの年次会議で、以下のような発言をしている。
「現在、市街地の30~50%が駐車のために使われている。人々が自家用車を持つことを止めて、必要なときに自動運転のクルマを使うようになれば、駐車スペースは不要となり、交通渋滞も解消される。」
グーグルが自動運転の実験を始めた当初、グーグルが自動運転のクルマを販売するつもりなのか、と思っていた。しかし、グーグルは自動運転のクルマを売るつもりはない。グーグルはクルマを、人々が買うモノではなく、人々が利用するサービスとして提供しようとしている。
日本の自動車メーカーや部品メーカーは、その点を忘れない方が良い。