グーグルの哲学
自動運転で先行するグーグル。グーグル以外の会社はグーグルの動きをフォローする必要がある。
グーグルをフォローする上で欠かせないのが、同社の哲学を知ることだ。「グーグルが掲げる10の真実」という名の哲学は、以下の言葉で始まっている。
ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
この言葉こそ、グーグルの考え方の基本だ。
グーグルは後発の検索サイトとしてスタートした。インターネットの急激な発達に伴い、インターネット上に情報が氾濫した。検索サイトは、その情報を活用する上で欠かせない道しるべだった。
ところが、20世紀末の検索サイトは単純にキーワードが多く載っているページを検索結果の上位にもってきていた。そのため、当時の米大統領である「クリントン大統領」を検索しても「ホワイトハウス」が検索結果の上位10件に入らない検索サイトが多数あった。
そうした状況下、グーグルはペイジランクというウェブページの重要性を決定づけるための独自技術を開発し、大きな発展を遂げた。ちなみに、ペイジランクはグーグルの共同創業者であるラリー・ペイジが自らの名前にちなんで命名した。
グーグルはユーザーに絞って、すべてを考えてくる。
グーグルは、自動運転が交通事故を減らすと考えている。そして、自動運転をモノ(自動車)を通じてではなく、サービスを通じて提供することで、道路を駐車スペースとして使うことがなくなり、ユーザーにとって結果的に良い結果をもたらすと考えている。彼らはクルマをモノではなく、サービスにするかもしれない。
自動車メーカーは、ライバルの思考回路を熟知しておいた方が良い。