japan2020 人工知能と日本再考→再興

不易流行---変わらない真理と変わるトレンド

【自動運転】リニアや半導体の二の舞はゴメンだ!

 自動運転は、なるべく早期に実現し、グローバル市場を意識すべきだ。

 リニアカーなんて、今から50年以上前、1962年から研究を開発しているのに、未だに日本では実用化されていない。研究者としては、完成度の高いものを世に出したいと考えているのだろうけど、ゼロ・リスクを追究すれば、世界からドンドン後れを取ってしまう。

 そもそも、自動車事故の90%以上が人的ミス(ヒューマン・エラー)によって起きているという事実を考えれば、人間がハンドルを持たなければ、事故は激減することが分かる。コンピュータは人間と違って、居眠り運転や脇見運転をしない。人間の運転より自動運転の方が安全だ。

 半導体市場において、一時期、日本メーカーが世界市場を席巻した。何しろ、1980年代中頃の日本メーカーの世界シェアは80%を超えていた。しかし、その後、日本メーカーは対応を誤った。

 コンピュータを作る側が当時、主流だったホスト・コンピュータ用に25年保証の半導体を要求し、半導体を作る側も、この要求に応えて、高品質路線を取ってしまった。つまり、高品質・高価格の半導体を作ったのだ。

 ちょうど、その頃、ホスト・コンピュータからPCへのパラダイム・シフトが起こった。韓国メーカーは25年保証の半導体は出来ないが、10年保証の半導体を作り、PCメーカーに売りまくった。

 結果的に、半導体市場において、高品質・高価格の日本製は、中品質・中価格の韓国製に敗れることとなった。

 自動運転は日本だけでなく、欧米も市場になる。その際、必要以上の高スペックで闘うべきではない。必要にして十分(Good Enough)な品質と価格で勝負すべきだ。