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ミリ波レーダーとは?

 ミリ波レーダーは自動車の予防安全システムに用いられているセンサーのうち、最も事故回避に役立つセンサーであると言われている。ライダーに比べ、雨や雪、霧などに強く、天候の影響を受けにくい長所がある。

 ミリ波レーダーは、その名の通り、ミリレベル(1ミリメートル~10ミリメートル)の波長を持つ。すなわち、周波数に換算すれば30GHzから300GHzの周波数を持つ電波のことである。

 ミリ波レーダーには帯域があり、主な帯域として、76GHz帯と24GHz帯がある。その他、60GHz帯(欧米では使用されておらず、日本独自のガラパゴス的帯域)、79GHz帯(最近、メジャーになりつつある)の利用も可能。なお、24GHz帯は厳密な意味でのミリ波ではないため、準ミリ波レーダーと呼ばれることもある。ちなみに、電子レンジで使用される周波数は準ミリ波レーダーの10分の1に相当する2.45GHz。

 76GHzは長距離(50メートル以上)の検出に強みがあり、24GHzは近距離(20メートル以下)の広い角度の検出に強みがある。

 高速走行時は車間距離を長く取る必要があるため、長距離検知が可能な76GHz帯のミリ波レーダーを用いる。

 一方、車線変更を行う際に変更先の車線における後続車両の有無を検知するためには、広角度で近距離検知が可能な24GHz帯のミリ波レーダーを用いることになる。また、信号を右折するときなども24GHz帯のミリ波レーダーが必要となる。