「ドラえもん問題」って知ってる?
「ドラえもん問題」って知ってる?
2013年、麻布中学校の理科の入試問題なんだけど、以下のような問題だ。
『99年後に誕生する予定のネコ型ロボット「ドラえもん」がすぐれた技術で作られていても、生物として認められることはありません。それはなぜですか。理由を答えなさい。』
人気アニメのキャラを中学入試に使うなんて、個人的にはキライじゃない。
中学受験塾が出した模範解答では「ドラえもん自身が成長したり、子孫を残すことができないから。」となっている。
実は問題文の最後に以下の文章があり、そのヒントを用いて解答をすれば良いらしい。
【すべての生物に共通する特徴】
特徴A:自分と外界とを区別する境目を持つ。
特徴B:自身がが成長したり、子を作ったりする。
特徴C:エネルギーをたくわえたり、使ったりするしくみをもつ。
中学入試問題の解答は、これで良いとして、この問いに対する本当の答えは何なのだろうか。
ドラえもんは、のび太と一緒に、相も変わらず失敗の繰り返しだけど、経験を積むことで、「成長」していると思う。
ハイブリッド動物、例えば、ライオンとトラの雑種動物であるライガーには生殖機能がないので子孫を残せない。日本人だって、草食系という生殖に興味がない若者が増えて、少子化が加速しているじゃないかな。だけど、ライガーだって、草食系だって、立派な生物でしょ?
逆に、人工知能が発達すると、本来はマシンであって、生物ではない機械が、あたかも生き物やヒトに見えることとあるだろう。
将来、人工知能と生き物の区別が難しくなる時代が来るかもしれない。
大切な問いに対しては、塾や他人が言うことを、そのまま聞くのではなく、自分の頭で考えてみよう。