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バイドゥ(百度)が自動運転に参入

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 バイドウ(百度)は中国のグーグルと言われる中国最大手の検索サイト運営会社だ。ちなみに、中国は市場が大きいので、バイドゥは全世界的に見ても、グーグルについで第二位の検索大手だ。

 そのバイドゥが自動運転に参入するという。中国のグーグルと言われている以上、グーグルの動きに追随するのは、自然かもしれない。ちなみにグーグル・グラスとコンセプトが似ている通称バイドゥ・アイの商品化も計画しているという。

 自「動」車ではなく、自「転」車を計画しているという報道もあるが、最終的な狙いは、当然、自動車であろう。ただし、技術力を考慮してか、完全自動ではなく、運転支援という表現で、自動運転への参入を表明している。

 バイドゥスタンフォード大学のAndrew Ng元教授を迎えて、シリコン・バレーにAI研究所を開設した、というから、バイドゥの本気度がうかがわれる。Ng氏はディープ・ラーニング・プロジェクトであるグーグル・ブレインを立ち上げた人物として知られている。また、MOOC(大規模オンライン講座)であるコーセラ(Coursera)の共同設立者でもある。グーグルで自動運転を積極的に推進しているスタンフォード大学のセバスチャン・スラン元教授が、MOOCのウダシティ(Udacity)を立ち上げた主要人物であったことと共通している。

 バイドゥはグーグルのストリート・ビューに似た地図情報を中国各地で集めており、当然、そのデータを自動運転に活かそうとしている。グーグルがアメリカでやっていることを中国で忠実に再現していると言っても良いかもしれない。

 

 自動運転は次世代技術の中心的位置を占めると考えられることから、参入に魅力を感じる企業は多い。

 日本勢としては、トップ・ランナーであるグーグルの動きに気を配るとともに、参入企業の動向にも注意すべきである。